平成28年度も三重県社会福祉士会が地域生活定着支援センター事業を三重県から受託し、これで同事業を開始して7年目になります。
スタッフは若干の変更はありましたが、ほぼ昨年度と同じメンバーで今年度もスタートを切りました。
これまでに、約80名の方について、矯正施設から支援を始めて地域での帰住先を確保してまいりました。少年から80歳を過ぎた高齢者まで、年齢も幅広く、障がいの様子も様々な方々に対し、多方面の方々のご協力をいただきながら支援をしてまいりました。おかげさまで、ほとんどの方は、その後いろいろな困難は抱えつつも、再犯に至ることなく過ごしていただいています。環境が整い、ある程度生活ができれば、ほとんどの方は犯罪に至ることなく生活していただけるものと確信しております。
ただ、生活の安定は経済生活だけではありません。孤独感を深めてみえる方は多くいます。そのなかからお酒やギャンブル、あるいは動機の不可解な窃盗に至る例もないわけではありません。人とのつながりの大切さを感じており、その分、地域への帰住を果たした後のフォローアップが大切となってきます。
当センターでは地域との支援のネットワークの形成に努めているほか、必要な方については直接にも支援を重ねています。
こうして方の中には、帰る先のなかった少年が、高校を卒業して社会人になっている例や、何度も刑務所を経験した知的障がいのある方が、支援は受けながらもアパートで自立した生活を営んでいる例、グループホームの職員の辛抱強い努力の結果、問題行動をなんとか乗り越えながらも少しずつ安定してきている例、貧困や孤立の果てにやっと落ち着いた生活にたどり着いた例など、人生を決定的に変えたドラマが数々あります。
もちろん、なかなか先の見えてこない事例もありますし、うまくいかなかった事例もあります。それでも、今日は解決できなくてもやがては解決できるようになるかもしれないと考えて、失敗も教訓にしながら取り組んでまいりたいと思っています。
平成28年度もよろしくお願いします。
平成28年4月1日
三重県地域生活定着支援センタースタッフ一同
沿革
2010.04.01 |
三重県社会福祉士会が平成22年度地域生活定着支援事業を受託しました。
|
---|---|
2011.04.01 |
三重県社会福祉士会が平成23年度地域生活定着支援事業を受託しました。
|
2012.04.01 |
三重県社会福祉士会が平成24年度地域生活定着支援事業を受託しました。
|
2012.04.01 |
事務所を津市城山から津市桜橋にある三重県社会福祉会館内に移しました。
|